栂 の材種で
静岡市の浅間神社様大歳御祖神社屋根保存工事の裏甲を製作しています。
傷んだ古い材を型取りしてきたので、当てがいながら復元製作です。
既存に揃えて、栂(つが)材なのですが、
目(年輪)の詰まりや、乾燥率など文建協の先生方も太鼓判でした。
ただ、仕上げは漆が塗られてしまうため木肌は見えませんけど…。
完成したものから焼き印を打っていきます。
今回、ほとんどの材が栂材なんですが、
栂(つが) とは…。
マツ科の常緑針葉樹で、高木になり幹は直径1メートルにもなる。
福島以南の山地に自生し、
各種建築材に使われ、パルプにも。
刻んだり加工した感触は、桧と松の中間な油っ気と硬さ…。かな。
「トガ 」と呼ばれることもあります。
面白い雑学としては、
江戸時代、建築材として伐採しすぎた桧などで山が荒廃し
幕府が伐採の保護令を出し、桧・翌桧(あすなろ=ヒバ)・椹(サワラ)など
貴重で贅沢材として扱われ、建築に使うことが難しくなった時期がありました。
その時期の、桧にかわって多く使われたのが『 栂 』なんです。
なので、築300年前後の寺社または古民家には 栂 が多く使われていることがあるんです。
私個人的には好きな材種です!(^^)!
平松