静岡浅間神社楼門の修理完成から1年
ちょうど1年前に静岡浅間神社、重要文化財楼門の保存修理が竣工しました。
コロナ禍で大々的に祝祭はできませんでしたが、神社関係者や役員さん方参列の落慶お披露目式が行われたのを思い出します。
国指定の重要文化財登録ですから文化庁をはじめとして、静岡県文化財課、静岡市文化財課には大変お世話になりました。
丸3年にわたる大工事でしたが、美しく蘇った楼門のお化粧直しは全国からの注目の的でした。
このような大工事を元請けで工事させていただいたことは県内業者として本当に誇りです。
楼門工事の概要をお伝えします。
建立は1816年(文化13年)ですので205年前。
高さは約15メートル。
屋根幅は桁方向で約15メートル、梁方向で約12メートル。
立川流彫刻の総数はナント111。
有名な 水呑みの龍 をはじめ、木鼻の獅子が32で 力神や欄間彫刻、蟇股に至るまで各部随所に目を見張るほど素晴らしい彫刻が施されていまして、それぞれに金箔や彩色、生彩色と言われる漆下地に金箔押しをしてさらに彩色を施す手間のかかる仕上となっています。
使用した漆は約1000㎏!!
金箔の使用量は約22000枚(10.5㎝角)!!
大切な文化財を後世へ繋ぐお手伝いができたことに感謝いたします。
そして、現在工事させていただいている国指定重要文化財の北回廊保存修理は令和5年までありますので引き続き気を引き締めて作業していきます。
平松