須弥壇修理を天峰伝統工芸部にて
天峰伝統工芸部の仕事として須弥壇修理を施工中です。
湖西市の東雲寺様須弥壇ですが、各所傷みや劣化、虫食いなどがありましたが、
旧い漆塗膜を掻き落として、傷んだ部分を繕いや新調取替えして、
新造時の奇麗な素地の状態に蘇りました。
須弥壇の裏側には寛政九年巳年の墨書と、修理したと思われる筆跡の違う大正三年の文字が残っています。
その後、昭和にも修理された痕跡は残っていますが、墨書は見つかりませんでした。
今回の修理は、しっかり履歴記録として残していくようにします。
引き続き伝統工芸部の増田の手により生漆での擦り漆を施し、
美しい漆仕上げとなります。
工程の様子はブログでも紹介していきます。
このように、仏具製作や修理・修復も多く声をかけていただけるようになり、
宮大工としての木工技術と合わせて、伝統工芸の技術も身につけた天峰は
伝統文化を守り伝えることを率先して取り組んでいきたいと思います。
平松